――この企画は、現在デリヘル店で活躍されている女性に、この業界で働くまでの経緯や現在のライフスタイルをインタビューする企画です。今回お話を伺うのは、大塚にある「大塚ステージ」に在籍をしている、湯之元さんです。どうぞ宜しくお願いします。
宜しくお願いします。
――風俗業界で働き始めたきっかけは何でしたか?
きっかけは、友人の紹介です。もともとはスーパーで働いていたんですけど、そこで知り合った友人がこの業界で働いていて、その人は年上ですけど私よりも全然若く見えるし、いつも生き生きとしているんです。それである日休憩中に何となく夫とか男性の話になって、実は彼女が風俗で働いているという話を聞きました。それで、私も彼女みたいになりたいと思って紹介してもらったんです。
――特にお金に困って始めたという訳ではなかったのですね?
そうですね。若返りたいと思ったのが最初のきっかけでした。(笑)
実際若い人達とお話していると、気持ちが若くなるじゃないですか?特に私の場合は、今まで家庭のことだけをしていたので。
――スーパーでお仕事をするまでは専業主婦だったのですか?
はい。結婚して15年間ずっと主婦をしていました。
でも、40歳半ばに病気をして、「このまま家のことだけをやって死ぬのは絶対に嫌!働きたい!!」と思いました。世間を全く知らないで死ぬなんて嫌で…。
でもこの歳までずっと専業主婦をしていたので、働ける所も限られていて、それで、未経験でも働けるスーパーで働き始めました。
――病気って、お身体は大丈夫ですか?
もう平気です。
当時は、お医者さんに「もって3年位の命」と言われたけど、スーパーで働き始めてから、身体の調子もだんだんと良くなってきて、今では先生も驚く程健康になりました。主人にも「誤診だったんじゃないか?」なんて言われる位。(笑)
――すごいですね!やっぱり家のことだけやっていたのもストレスや不満になっていたのかもしれないですね。
そう思います!
家にずっと閉じこもっている訳でしょ?
ストレス発散といっても、料理を大量に作るとか、家中を掃除するとかは出来るけどそれ以外無いんです…。
――ストレス解消も家の中でしか出来なかったんですね。それではどんどんと溜まってしまいますね。
不満ばかりでしたよ。(笑)
子供がいればまた別だろうけど、私が出来ない身体で。もし子供が出来ていたら人生も変わっていたと思います。
35歳から40歳までの間は、子供が出来ない自分を責めていました。
――その時旦那さんはどうでしたか?
旦那は、そのことにはあまり触れないようにしていました。そうしてくれるのはすごくありがたいけど、でも逆に言われた方が良い時もあるじゃないですか。あまりにも気を遣われ過ぎると、逆に自分が重荷になってきて辛くなるというか。
でも40歳を過ぎて、一般的に子供を作るのが難しい歳になってからは開き直ることが出来ました。
――病気や友人のことがあって、今こうして働いているんですね。
はい。特に女性は40歳位から更年期障害とかがあるから、家にいるだけよりも外で働いた方が良いと思います。
もし、10年位前にこの業界を知っていたら、私ももっと早く入っていましたよ。(笑)
――旦那さんにはお仕事のことは秘密ですか?
秘密です。
生活はスーパーの時と全く変えていないし、お金遣いももともと荒い方だったので旦那にはバレていないみたい。
だけど親には、「何か変ったね。綺麗になった。その方が良いよ!」と言われました。今まで専業主婦で化粧もしなかったし、ねじり鉢巻しながら家のことをやっていた人が、化粧をするようになって、出かけるようになったから。特に今年に入ってからはよく言われます。
――今年になってからというのは、何かあったのですか?
父が倒れたのもあるのかもしれません。母親は父が倒れてから尚更「変わった」と言ってくるようになりました。もしかしたら、私が、風俗を紹介してくれた友人を見て羨ましいと思ったのと同じように感じたのかもしれません。
――生き生きして見えたのかもしれないですね。
以前は病院にもスッピンで行っていたくらいだったので。(笑)
でも、具合の悪い親を見て、スッピンだと余計に具合が悪くなっちゃいそうな気がして、割と去年の夏くらいからはしっかりと化粧をするようになったんです。
――この業界に入って、自分的に変わったと思うことはありますか?
人生観が変わったと思います。
このまま家にいて歳を取っていく人生とは違う人生を歩む為に、自分の生き方を変えていこうと思いました。将来のことを考えるよりも、今を楽しく過ごすことが一番だと感じたんです。若い人なら、あと何十年という世界があるけれど、50歳を過ぎるとその幅がすごく狭いから。1日1日を大事にした方がやっぱり幸せかなと思いました。
どちらにしてもいつ死ぬか分からないから、毎日を楽しく生きた方が良いと思うし、以前よりは何かをしたいという気持ちが大きいと思います。
――最後に、見ている方にメッセージをお願いします。
女性の人生は一度きりじゃないと思っているんです。女性の方が男性よりもずるいから、嘘をついたり、隠したりすることが出来るじゃないですか。2つの顔を持つじゃないですけど…。だから、もし家庭が嫌だったらこういう仕事をして楽しめば良いと思うんです。何も家庭が全てじゃないですから。今まで交友関係が狭かった人も、友達の輪も広がるし、お客さんとお話しているだけでも人生観は広がるでしょ?家にこもっているよりは、外へ出て働いて、少しでも自分の世界を広げた方が良い気がします。
――その方がストレスも溜まらなそうですよね。
そう思います。私も、この世界に50歳の全く未経験で入って、初めは出来るのか不安もあったけど、意外とこの世界って熟女さんのニーズがあるので、すんなりとお仕事が出来ます。だから、もうこの歳だからと諦めている人にこそ働いてもらいたいです。
――そうですよね。60歳以上の方でも現役でお仕事されている方もいらっしゃいますもんね。湯之元さんのように、このお仕事をして若返る女性が増えてほしいですね。
今日は色々とありがとうございました。
